もっと地域へ。
精神科医療の現場においては、必要のない長期入院を強いられているケースが少なくありません。からだの医療、つまり病気やケガで入院した場合は治療が終われば退院するのが当たり前ですが、精神科医療「こころの医療」においては、必ずしもそうではないという実態があるのです。
地域医療の受け皿となる訪問看護体制が不十分であることも、その原因の一つとなっています。精神科疾患は病態も多様で、患者が抱える事情も千差万別です。しかし、退院後の患者一人ひとりの事情に沿った適切なケアを提供できる事業者は、全国的にまだまだ少ないのが実情なのです。
医療機関に勤務する看護師の中には、こうした現状に心を痛め、「自らが培った知見とスキルを地域で思う存分発揮し、本来なら地域で暮らせる人が心ならずも院内にとどまる不健康な現状を変えたい」――そんな信念を抱いている人も少なくないことでしょう。
セノーテ訪問看護ステーションは、信頼性の高い地域医療の受け皿として、また意欲ある看護師の「活躍の場」となることを目指して、2018年2月に発足しました。以来、多数の認定看護師や専門看護師を擁する高度な技術力を強みに、24時間体制の質の高いケアを提供し、全国展開を視野に着実に支持を広げています。
すべての患者は、患者である前に、1人の地域生活者。この、ともすれば社会が見逃しがちな原点に、私たちセノーテは絶えず立ち返ります。そして、地域で暮らせる患者をもっと地域へ。同様に、地域で輝きたい看護師を、もっと地域へ。この二つの信念のもと、あるべき訪問看護の形を求めて、不断の努力を重ねてまいります。
セノーテ訪問看護ステーション
(BGMgroup 代表)笹山 銀次郎