こんにちは、福岡県のセノーテ訪問看護ステーションです。
本日は、精神科医療に対しての拒否が強く、導入が困難なケースへの関わりを挙げたいと思います。
青年期から精神障害を抱え、
十分な治療や知識が得られず老年期を迎え、家族への被害妄想が強い方。
症状から周囲を受け入れない事に加え、
精神疾患に対する偏見もあり、医療と結びつけるためのアプローチは非常に困難でした。
導入初期は、精神科へ対する拒絶が強かったため、
“精神特化型の訪問看護師と告げないこと”、
そして“しっかりと本人の思いに傾聴して力になりたいと伝えること”を行いました。
また、ご本人様が大事にしていることや興味を持たれていること、
思い出話など、病気や困りごと以外のことに関してもお伺いしました。
そのことにより、
「知らない人が入り込んでいる。家族は全くそれを認めてくれようとしない」など
心境を話して頂けるようになりました。
訪問看護を3カ月利用した現在では、
自宅内を見回り安全確認を行い、訴えの傾聴やアドバイスを行っています。
妄想は消失していませんが、妄想以外の話もすることが多くなっています。
導入当初は、
病状から恐怖や不安が強く警察への電話を度々することがありましたが、
それもなくなり、過剰な室内確認も減ってきています。
ご家族様へご本人様との一連の関わりをお伝えし、
家族の対処法の向上や心的疲労の軽減を図ること、
またご家族様を含めご本人様がどのように変化していったのかを連携する機関へ報告し、
情報共有していくことも丁寧に行っています。
訪問看護を利用するにあたって、まずはどのような人生を歩んでこられたのか、
お住まい、家族構成なども知る必要があります。
わたくし達セノーテ訪問看護スターション内での情報共有だけではなく、
地域や主治医との情報共有も行います。
ひとりひとりの利用者様を地域、関わりのある機関、人員でサポートしながら
ご本人様、ご家族様のニーズに沿った支援を心掛けています。