福岡のセノーテ訪問看護ステーションの松本です。
前回は精神科訪問看護について、どんなサービスなのかを簡単に話しましたが、今回は訪問に来る看護師がどんなことをするのかを話したいと思います。
精神科訪問看護では、症状による不安や悩み、日常生活を送るためのアドバイスや支援を行うサービスであると話しました。
では、実際に精神科訪問看護師の行う支援とはどのようなものなのでしょうか?
ここでは主な5つのサービス内容について話したいと思います。
●1 コミュニケーションによる病状の観察
精神科訪問看護ではご利用者様とのコミュニケーションが重要となってきます。
ご利用者様の体調が崩れてくると話し方や態度が変わってくることが多いのですが、自分では気が付かないときもあります。
コミュニケーションを通し状態の変化を確認することで状態悪化の早期発見につながり、未然に防ぐことができます。
また、排泄、食事、清潔、服薬など確認し、基本的な日常生活を送ることができているか、身体症状の変化はないか把握していきます。
●2 再発、再入院の防止
不安や悩みの相談にのり、症状への対処法など一緒に考えながらアドバイスを行います。
また、自宅訪問することで生活環境を把握でき、より具体的なアドバイスをできるようになります。
このように、症状の悪化を防ぐ援助を行うとともに、自身では気づかない状態変化を早期に発見でき、再入院を未然に防ぐことができます。
●3 服薬の説明、サポート
病状を悪化させないためには薬の服用は重要となってきます。
しかし、病識の低さや副作用の重さから自己判断で服薬をやめる方がいます。
訪問時には薬の確認と服薬の必要性を説明し、副作用の観察を行い、早期発見に努めます。
●4 日常生活支援、生活リズムの調整
生活リズムが崩れると、不眠や体調不良に陥り症状が悪化してしまいます。
日常生活(衣食住)を観察し、生活リズムの調整を行っていきます。
他に、生活習慣の改善へ向けてのアドバイスや指導も行っていきます。
●5 社会復帰に向けてのサポート
地域で生活するにあたり利用・活用できる社会資源の説明や支援をします。
また、対人関係において関係性をうまく築くアドバイスや、コミュニケーション能力の維持・向上を援助します。
このように、病状の観察や服薬の説明といった基本的な項目から、日常生活の改善やコミュニケーションの能力の維持・向上など、一人では解決できない事への援助を行います。
また、このほかにも「家族からの相談への助言や援助」「関係機関とケアの連携」など、訪問を受ける方のニーズに合わせ、日常生活が円滑に遅れるよう助言やサポートを行っています。
今回は5つの項目について簡単な説明となりましたが、少しはイメージがつきましたか?
精神科訪問看護では、再入院することなく日常生活を送るためにどうすればいいのかを一緒に考え、ご利用者様を把握した上でニーズにあった看護を提供していきます。
しかし、ここでひとつ重要なことがあります。
それは、訪問看護師だけで利用者様を支えることは困難であるということです。
なぜかというと、訪問看護ステーションには、医師などがいないためです。
単独では一人の方を支えることができないのです。
したがって、他職種との連携が必要となってきます。
次回は、その他職種との連携について話したいと思います。
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