こんにちは。この記事をご覧いただいている皆さまの中にも不安な気持ちになった経験が一度はおありかと思います。今回は、その不安についてお話したいと思います。
先々起こるかもしれない出来事や物事への心配な事、このような場合、「懸念」や「予期不安」という表現で想像できるかと思います。
そして、不安とは「漠然とした心配な事」としても表現されます。漠然であるが故に当人は勿論、周囲もどのように接してその不安を和らげていけばよいか対応に苦慮するのではないでしょうか。
不安の処理をうまくできない場合、「眠れない」といった不眠症や、「やる気が起きない」意欲低下を招き、生活がしづらくなることがあります。
そのような感情のケアをする際、我々は「プルチックの輪」の理論を使って利用者様と関わらせていただくケースがあります。
この理論に基づくと不安という感情は、「期待」と「恐れ」が交じり合って形作られる感情、いわば不安は派生感情と考えます。
例を挙げると、「難関大学に合格した!キャンパスライフを楽しもう!!」と先々への期待を持つと同時に「受かったけれど、単位をしっかり取得して卒業できるだろうか?卒業したとしても良い就職先が自分に見つかるのか?・・・」と恐れも強く生じた時に抱く感情、これが「不安」というイメージです。
漠然と不安を抱え悩んでいる方へは期待と恐れの基本的な感情への気づきを持って頂く事を協働して行い、自分の感情をより深いところまで理解できるように支援する。そして感情コントロールを自分自身で具体的にできるようになる事で自己効力感(https://www.bgmgroup.co.jp/fusion/blog/2158/)の向上にも繋がります。
今回、普段の関わりで活用している中での一つの理論を紹介させていただきました。
理論を実践に落とし込み、利用者様への良い変化をもたらすことは容易ではありません。わたくしどもセノーテ訪問看護ステーションは内外の研修会を定期的に開催し、ブラッシュアップしながらケアを展開させていただいています。
セノーテ訪問看護福岡東ステーション
入江 正光