新型コロナウイルス流行後、日本国内のうつ病・うつ状態の人の割合は約2倍に増加したと言われている。特に、若い世代での増加が深刻なようだ。
原因として、学校や社会における対人関係で精神的な負担や悩みを抱えることが多くあげられる。しかし今回のデータを見るに、コロナ禍により人との関係性が希薄になったことが今まで以上に心の負担となったようだ。
人と人が関わることでプラスに働く力があることも事実だと私は思っている。
このデータを見て思い出した過去の出来事がある。
以前、学校で友人関係の縺れを機に自宅に引きこもりになった男子中学生を担当することがあった。対人関係で悩み、心に負担を抱えることは学校や職場といった社会全体で共通しており、そこに年齢は関係ないことを実感した。訪問看護を継続していくことで、受験を終えて志望する高校に入学することができた。人と人の関わりによって安心し気持ちが落ち着くことも間違いはない事を再認識した。
今回はデータ踏まえ、過去の訪問看護を振り返りながら考えをまとめてみた。精神科看護師として、あなたに話をすれば安心できる、この人と出会えて良かったと感じてもらえるようになりたいと私は思っている。人と人の繋がりを大切にしていきたいと感じた出来事でした。
セノーテ訪問看護ステーション
佐々木潤