こんにちは。セノーテ訪問看福岡東ステーションの入江です。
今回はストレスなどの心理的要因で起こりやすい不眠症についてご紹介致します。
不眠症とは
不眠症は、後述する不眠症状(入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒、熟眠感欠如)があり、かつ日中の倦怠感、集中力・注意・記憶の障害、抑うつ気分や焦燥感、意欲低下、日中の眠気、睡眠不足に伴う緊張・頭痛・消化器症状、睡眠に関する不安など多岐に渡ります。
日本では、約5人に1人が、このような不眠の症状で悩んでいるとされています。不眠症は、小児期や青年期にはまれですが、20~30歳代に始まり加齢とともに増加し、中年、老年と急激に増加します。また、性別では女性に多く、男性の1.4倍みられます。
不眠症の種類
入眠障害
布団に入っても1時間以上寝付けない、眠ろうとしても頭が冴えてしまう、週に3回以上3か月このような状態が続き、生活に支障が出た場合をさします。
中途覚醒
夜中に何度も目が覚めてしまう状態、生活習慣の乱れや、不安や精神的なストレス、また夜まで仕事のことを考える真面目な人や責任感の強い人が起こりやすいと言われます。
早朝覚醒
自分が起きようと考えていた時間よりも2時間以上早く起きてしまう状態。
熟眠障害
睡眠時間はしっかり取れているが、寝たという感覚が得られない状態。
不眠症の原因
仕事やプライベートなどでショックな出来事があった、転居や転職など生活環境が大きく変化した、夜勤などもともとの勤務シフトの影響で睡眠時間が不規則であることなどが不眠症の原因となります。
日常生活において、極度なストレスや緊張が持続すること、また、身体疾患での苦痛を抱えている場合なども不眠症の原因となります。そして、うつ病など心の病も不眠症を伴うことが多いと言われています。
特に女性では、更年期障害など急激なホルモンバランスの低下が不眠を引き起こす原因になります。
不眠症の改善方法
ご自身でも取り組みやすい方法をいくつかご紹介します。
- 眠る前のカフェイン摂取や喫煙を避ける
- 寝る前に軽い読書やストレッチ、音楽鑑賞を行う
- 同じ時刻に毎日起床することを心がける
- 眠らなければいけないと考えすぎず、眠たくなったら床に就く
危険度セルフチェック
不眠チェックリスト(WHO作成)
各質問、この一か月間の中で、週に3回以上経験したものを一つ選び質問の合計点を出してください。
問1.布団に入ってから眠るまでの時間は?
0.いつも寝つきは良い
1.いつもより少し時間がかかった
2.いつもよりかなり時間がかかった
3.いつもより非常に時間がかかった
問2.夜間、眠っている途中に目が覚めることは?
0.問題になるほどではなかった
1.少し困ることがあった
2.かなり困っている
3.まったく眠れなかった
問3.希望する起床時間より早く目覚め、それ以上眠れなかったことは?
0.そのようなことはなかった
1.少し早かった
2.かなり早かった
3.非常に早かった
4.まったく眠れなかった
問4.総睡眠時間は?
0.十分である
1.少し足りない
2.かなり足りない
3.まったく足りない、まったく眠れなかった
問5.全体的な睡眠の質は?
0.満足している
1.少し足りない
2.かなり足りない
3.まったく足りない、まったく眠れなかった
問6.日中の気分は?
0.いつも通り
1.少し落ち込んだ
2.かなり落ち込んだ
3.非常に落ち込んだ
問7.日中の身体的および精神的な活動の状態は?
0.いつも通り
1.少し低下した
2.かなり低下した
3.非常に低下した
問8.日中の眠気は?
0.まったくなかった
1.少しあった
2.かなりあった
3.激しかった
0~3点:不眠症の心配なし
4~5点:軽度の不眠症の疑い。生活習慣や睡眠時の環境を整えると良いでしょう
6~25点:不眠症の可能性が高いです。専門医の診察を受けることが必要と思われます。
不眠が続くと「また今日も眠れないかも・・・」「早く寝ないと・・・」と不安や焦りが募り、余計に目が冴え、不眠を悪化させてしまいます。不眠が治らず辛い場合には、一人で悩まず何なりとご連絡ください。
電話やメールによるご相談は無料です。
不眠症によるつらい症状は精神科に特化した当ステーションにご相談下さい。
セノーテ訪問看護福岡東ステーション
入江 正光